いつも当店をご愛顧いただき誠にありがとうございます。
この度、5/5(日)より始動!シフォンケーキ教室のご案内と、今後の店舗営業における変更内容についてお知らせをさせていただきます。
只今、5/5(日)シフォンケーキ教室を開催準備中(募集詳細は近日中にお知らせします)
5月中を調整期間とさせていただき、ニコリは6月より店舗とシフォンケーキ教室という2つの顔を持つ店へと変容します。
・店舗販売(ネットショップ発送日含む) 毎木曜日・毎土曜日
・シフォン教室 主に火曜日
これまでopenしていた第2・4火曜の営業日をシフォン教室に充てる形でのスタートとなります。
これまで火曜日だから来れていたというお客様には多大なご迷惑をおかけする形となりますが、何卒ご理解の程賜りますようお願い申し上げます。
教室開業をするにあたっては、この数年いろいろな思いを巡らせてきました。
これを語るには、私がシフォンケーキを夢中になって焼きはじめた16年程前に遡らねばなりません。
当時、半ば本気で天然酵母のパン屋を目指そうとしていた私。(全く違う業種の仕事をしていたのですが笑)
私がシフォンを焼き始めたのは、幼かった子供のおやつの為、栄養価高めで材料もシンプルなのがとても良いと思ったのが始まりでした。
底上げ、焼き縮み、大穴、爆発焼けと…。
当時はレシピ本を参考に試行錯誤、守るべきポイントを守り気を付けて作っている筈なのに失敗失敗大失敗の連続で。
何故こんなに上手くいかないの???というモヤモヤがシフォン作りにのめり込むきっかけとなりました。
寝ても覚めても頭の中はシフォンシフォンシフォン。
レシピ本は元より製菓技術にまつわる専門書や科学解説集を読み漁り、上手くいかない原因を研究しながらシフォン作りに没頭する毎日。
そんな試行錯誤を繰り返している中で、ふと気がついたことがありました。
それは、作り手によっていろいろな手法があるという事実。
卵黄と卵白それぞれに砂糖を加えるやり方もあれば一度に加える人もいる。
卵黄の乳化が肝とこだわる人もいれば混ざれば良いという考えの人もいる。
メレンゲの質や固さも人によって違うし混ぜ方だって人それぞれ…。
そもそもどんなイメージのシフォンを焼きたいのか、自分でも分かってなかったな…。
シフォンって自由でいいんだ…。
そう捉え直す事が出来るようになり、そこからは「私の」シフォン作りに一直線。
焼き上げたいシフォンのイメージに向かって作るにはどうしたら良いのかを研究するようになりました。
''目指すはchiffon(シルク)のイメージを大切に、口溶けよくキメも美しいフワフワしっとりで焼き縮みのないシフォン''
米粉と違い小麦のシフォンに作用するグルテン。
これをどう扱うと良いのか?メレンゲは?温度は?そして混ぜ方は?シフォンを研究してこられた数々の考案者達はどう考え工夫してこのやり方になったのかな?
1㎜の変化に一喜一憂しながら、ひたすら繰り返す試行錯誤を楽しみながら、時に嫌になりながら…。
不安定ながらもようやく辿り着いた手法で「これが私のシフォン」と言えるようなイメージに近いシフォンが焼けるようになりました。
それを研磨し続けてきた現在です。
そんな経緯を経て出来上がった私のシフォンレシピ。これまでもたくさんの「教えてほしい」の声をいただいてきました。
独学でのスタートとはいえ、店舗を構えるまでに情熱と労力を費やしてきた知識と技術は大切な財産。
小心者で卑屈なところがある私は(苦笑)、新しい事に挑戦したい気持ちと不安との間で葛藤する日々を過ごしてきました。
そんな中、自分の気持ちを確かめようと開催した10周年記念シフォン教室。
ご縁があった4名様との時間はとても有意義で教えてあげたい気持ちもムクムク⤴︎
自分が歩んできたこれまでの道のりへの充足感と、新たに登りたい山が見えたような高揚感を確認し、この度の教室開業への一歩を踏み出すに至りました。
1927年のアメリカでハリーベイカーさん(パン屋さん)の手によって生み出されたシフォンケーキは海を越え、多くの職人さんや教室業を営む先生方の切磋琢磨により更に磨かれ、たくさんの人に愛されるケーキとなりました。
このニッコリな循環の一端を担うことが出来る喜びを糧に必要としてくれる人と出会いお役に立ちながら私も更なる成長を遂げていきたい、そんな気持ちです。
店舗と教室の両立という観点から、暫くはプレーンシフォン単発の対面教室となります。
来年度からは商用利用可能なコースもご用意する予定、オンライン教室への移行をも検討しながら準備を進めていきます。
初試みにつき、改善の為の変更や調整は多々出てくると予想しています。
この挑戦が巡り巡って今日までニコリを支えて下さったお客様にとっても有益となる事を信じています。
粉・卵・砂糖・豆乳・油…バニラと塩少々。
シンプルな材料で焼くシフォンは美味しくて優しい。
ニコリ自慢の最上級なフワフワをご家庭でも楽しく作っていただくお手伝いが出来る事心より楽しみにしています。
長文ご拝読いただきありがとうございました。
ニコリ☺︎